お墓(納骨堂)選びは死後の住まいを探す事
人間の死後についての考えとは国や民族、地域によって大きく異なります。
例えば、インドではお墓などは作らず、先祖を祀ったりもしません。死後はあくまでも自然に還るということで遺体をガンジス川に流すということを今でも行っています。アメリカなどでは多くの人たちが先祖の墓という概念がなく、2、3代下がるとおじいちゃんやおばあちゃんのお墓がどこかわからないという人も多いと言います。日本人は江戸時代から檀家制度を実施して家の墓を代々継ぐことで、家や地域とのつながりを密にして統治もしやすくしていました。そのため、死後でも自分の存在が何らかの形で残るため、先祖を敬う考えも根付いています。日本人はお墓に対して非常に敬虔な思いを持っています。
家の墓という考えが非常に大きいので、長男は先祖代々のお墓をしっかりと受け継ぎ、分家になった次男以降は新築で家の墓を作っていくという考えがあります。お墓選びというのは家選ビという意味に非常に似ている所もあります。
最近では首都圏でお墓を作れるだけの土地がないため、納骨堂というロッカー型のお墓の形態のニーズが増えています。土地も必要もなく、金額もお墓ほどかかりません。お墓を持ち家とすると、納骨堂はマンションという考えです。お墓を受け継ぐという考えは最近では希薄になっており、今後も納骨堂のニーズは増えていくのではないでしょうか。