お墓の歴史について
現代のお墓のルーツは江戸時代にあります。江戸時代の中期から現代に通じるお墓の建立が増加していきます。
これはキリスト教が禁制の中で、全ての日本人がどこかのお寺に帰属していく檀家制度から始まりました。徳川幕府は檀家制度を活用して、経済抑制や人口の把握など様々な幕政に用いておりました。そのため、寺院の地位が高まり、明治時代以降も家制度として、お墓の地域化は顕著となっていきました。但し、江戸時代の宗門人別帳よると、家よりも檀那や檀徒として、個人の側面が強く寺に帰属していた部分もあります。中には夫婦別姓ならぬ、夫婦が別々の寺に帰属していた例もあります。江戸時代は封建制度の面が非常に強かったのですが、こういった現代にも通じるユニークな部分もかいま見れます。
近年になり、首都圏の人口増加から、納骨堂や散骨と行った新たなお墓や葬送のスタイルが確率されていますが、まだまだお墓に入りたいニーズは強く、それは江戸時代から脈々と受け継がれた文化なのかも知れません。