寺院を運営維持するために必要な檀家の数
寺院を取り巻く経営環境はこの10年で大きく変化してきています。具体的には寺院の運営が困難となり、お墓などの整備をがされなくなってしまったり、改修改善費用の捻出が困難となり、荒れ寺となるところも多いのが現実です。
境内にお墓があり、葬式や法事が行われる檀家を抱える「檀家寺」の場合、一般に300軒の檀家があればお布施のみで寺院運営が成り立つと言われています。
年間の葬式の件数が、檀家の約6%とされており、檀家が300軒であればだいたい20件弱です。葬式1件あたりの相場が10〜50万とされており、平均20万とすると、年間400万円が葬式収入となります。
法事に関しては年間50〜100件程度で1件につき2万〜10万円と幅がありますが、仮に80件とするとで、1件平均5万円で合計400万円です。葬式と併せると、800万円になり、これに管理費や永代供養料などが入れば、それなりの収入となります。
また、他の事業と兼業でやっている場合や、家賃収入などの副収入を得ている場合もあります。近年の寺の運営が成田宅なっているのは檀家離れの影響が一番強いです。その点を改善することができず、寺が放置されるケースが多いです。寺を維持する上でも是非この数字を意識して寺院運営を行って頂きたい物です。